こんにちは、元会計事務所職員でクラウドサービスで業務効率化を図ることが得意なナオと申します。
Googleを始め、dropboxやOne Drive等のクラウドサービスが世に出て久しいですが、いまだに紙面上のやり取りが多いことに驚いています。
会計・税務の世界でクラウドサービスを推進してきて、最大の敵は“紙”でした。紙でのやり取りがなくならない限りデータでのやり取り・クラウドサービスは十分に機能しません!
一向に紙でのやり取りがなくならないので、そっちの方が効率的ではないかと思い始めたほどです。
そこで今回は“紙 VS データ”でどちらが業務効率が良いのかという話をします。
結論
結論を先に言うと、圧倒的に“データ”の方が業務効率が上がります。
理由は、どんなに紙を用いて仕事をしようにも最終的には電子化してデータでやり取りをするからです。
紙に書いて、それをスキャンや打ち込みして、資料を作る…
大変効率が悪いですね。
また、データをわざわざ紙に出力してチェックし、保管管理する…
時間も空間も無駄ですね。結局、データでも保存管理するので二度手間です。
データなら、クラウドやメール等を利用してスムーズにやり取りが出来ます。最近、ノマドワーカーが増えてきましたが、いちいち紙でのやり取りをしていたらそんな働き方できませんよね。
しかし、どうでしょう、こんなこと言われるまでもなく分かることですよね。
それでいて紙でのやり取りが減らないのはなぜでしょうか。
なぜ紙でのやり取りがなくならないか
色々な原因が考えられますが、代表的なものとして「日本がハンコ文化の国だ」ということが挙げられます。
役所を始めとする公的機関の書類のほとんどでハンコ・印鑑が必要になります。本人確認のため、偽装防止のためハンコを押す訳ですが、3Dプリンターなどの技術が発達している現代では全く意味のない行為です。
こうしてハンコ文化、書類提出が紙という習慣の中で暮らす私たちはなかなか紙から脱することが出来ていません。
もう一つ大きな原因があります。それは“中途半端なデータ管理”です。
仕事をしていてよく経験することだと思いますが、データ管理と平行して紙でも資料を保管することはよくありますよ。あれって非常に無駄なことですよね。
こういったことをしてしまう心理って、つまるところデータへの不信感・データ管理することの不安感だと思うのです。
・データは怖い
・データが消えてしまったらどうしよう
・データが漏洩してしまったらどうしよう
しかし、紙も同様のリスクを抱えていることに気付いていないのです。
むしろ、こういった時代ですから紛失・消失、複製・悪用のリスクは紙の方が高いです。
単純な話、データはデータそのものに閲覧制限をかけることが出来ますし、バックアップをとることが出来ます。紙は…出来ませんよね。
こういったことを真に理解できていないからこそ、完全データ管理とはいかず“中途半端なデータ管理”になってしまうのです。
クラウド最前線(会計・経理関係者向けの話)
クラウドサービスを推進する会計業界でも実は悲しいかな、紙の文化が根強く残っています。
お客様にはデータ化、クラウド化、業務効率化を提案しておきながら、実のところ自分達はアナログな世界に甘んじているのです。
それは先述の通り、ハンコ文化の象徴である役所・税務署と仕事をして、“中途半端なデータ管理”をしているからです。
しかし、そんな会計業界でもほぼデータ化、クラウド化することが出来ます。
ポイントは全てを一貫してデータ上でやり取りをするということです。
この解説をし始めるととても長くなってしまうので、代わりにクラウド最前線で活躍されている税理士の廣升先生の動画や著書を紹介します。廣升先生は東京にオフィスを構えながらも、全国あちこち回り、オフィスにはほとんどいないとのことです。それでも税理士の仕事が出来ているのは、データ化・クラウド化が見事に完成されているからです。
以下の動画を観れば概要は理解できますので是非ご覧ください。
会計事務所向けに著書を出版されていますので、データ化、クラウド化に関心がある方は是非チェックしてみてください。
ちなみに、廣升先生が使用している会計ソフトfreeeについてはこちらの記事で詳しく解説していますので併せてどうぞ!